MENU

抹茶の偽物を見抜く方法|8000円の失敗体験から学んだ本物との違い

  • URLをコピーしました!
目次

私が安価な模造品を購入してしまった失敗体験

今から約3年前の出来事ですが、当時まだ抹茶の世界に足を踏み入れたばかりだった私は、オンラインショップで見つけた「格安抹茶」に飛びついてしまいました。通常の抹茶の半額以下という価格に魅力を感じ、「練習用なら十分だろう」と軽い気持ちで購入したのです。

最初の違和感:色と香りの異常

商品が届いて封を開けた瞬間、違和感を覚えました。本物の抹茶特有の鮮やかな翡翠色ではなく、どこか黄色がかった緑色をしていたのです。香りも、抹茶本来の清々しい青臭さや甘い香りではなく、草っぽい匂いが強く感じられました。

それでも「安いものだから仕方ない」と自分に言い聞かせ、実際に点ててみることにしました。しかし、茶筅で混ぜても泡立ちが悪く、表面に細かい泡が立つどころか、ダマになってしまう始末。味わってみると、苦味と渋みが強すぎて、抹茶本来の旨味や甘味は全く感じられませんでした。

専門店での検証で判明した真実

不安になった私は、購入した商品を京都の老舗茶店に持参し、店主に相談しました。店主は一目見るなり「これは抹茶偽物ですね」と断言されました。詳しく調べていただくと、以下の問題が明らかになりました:

  • 原料の問題:碾茶(てんちゃ)ではなく、普通の緑茶を粉末にしたもの
  • 製造方法:石臼挽きではなく、機械粉砕による粗い粉末
  • 保存状態:適切な温度管理がされておらず、酸化が進んでいる

店主によると、本物の抹茶は覆い下栽培された茶葉を蒸して乾燥させた碾茶を石臼で挽いたものですが、私が購入した商品は単に緑茶を粉末状にしただけの「粉茶」に近いものだったのです。

失敗から学んだ教訓

この経験により、約8,000円という決して安くない授業料を払うことになりましたが、同時に貴重な学びを得ました。安価な商品に惹かれる気持ちは理解できますが、特に抹茶のような伝統的な食品においては、価格だけで判断することの危険性を身をもって体験したのです。

現在インストラクターとして活動している中で、同じような失敗を経験された生徒さんに何人もお会いしています。忙しい現役世代の方々こそ、限られた時間と予算を有効活用するために、最初から本物の抹茶を選ぶことの重要性を実感しています。

本物の抹茶と偽物の決定的な違いとは

私が実際に安価な抹茶粉を購入して失敗した経験から、本物の抹茶と偽物の違いを見極めるポイントをお伝えします。当時、価格の安さに惹かれて購入した商品は、見た目こそ緑色でしたが、味わいも香りも本物とは全く異なるものでした。

色味で見分ける基本的な判断基準

本物の抹茶は、鮮やかな翠緑色(すいりょくしょく)※1をしており、粉末の粒子が非常に細かいのが特徴です。一方、抹茶偽物は黄緑色や茶褐色を帯びており、粉末が粗く、ダマになりやすい傾向があります。

私が購入した偽物は、パッケージの写真では美しい緑色に見えましたが、実際に開封すると明らかに色が違いました。本物の抹茶を並べて比較すると、その差は歴然としています。

香りと味わいの決定的な違い

本物の抹茶には、青海苔のような独特の香り(覆い香)※2があり、口に含むと最初に渋みを感じた後、甘みが広がります。しかし、偽物は草っぽい香りや、時には無臭のものもあり、味わいは単調で苦味だけが残ります。

項目 本物の抹茶 偽物の抹茶
鮮やかな翠緑色 黄緑色・茶褐色
香り 青海苔のような覆い香 草っぽい香り・無臭
味わい 渋み→甘みの変化 単調な苦味のみ
粒子 非常に細かい 粗く、ダマになりやすい

原材料表示で確認すべきポイント

本物の抹茶は原材料が「緑茶」または「てん茶」のみと記載されています。一方、偽物には着色料(クチナシ、ベニバナ黄色素など)や香料が添加されていることが多く、原材料表示を確認することで簡単に判別できます。

私の失敗体験では、価格の安さに目を奪われて原材料表示を見落としていました。現在は必ず購入前にチェックし、添加物の有無を確認するようにしています。

※1 翠緑色:新緑のような鮮やかで美しい緑色のこと
※2 覆い香:茶葉を遮光栽培することで生まれる独特の香り成分

抹茶偽物を見分ける5つのチェックポイント

私が実際に安価な模造品を購入してしまった経験から、本物の抹茶と偽物を見分けるための具体的なチェックポイントを5つご紹介します。これらの方法を覚えておけば、忙しい日常でも短時間で良質な抹茶を選ぶことができます。

1. 色の鮮やかさと均一性をチェック

本物の抹茶は鮮やかな緑色で、粉末全体が均一な色合いをしています。私が失敗した時の偽物は、黄色がかった緑色で、よく見ると色にムラがありました。抹茶偽物の多くは着色料で色を調整しているため、不自然な色合いになりがちです。

購入前には必ず商品写真を拡大して確認し、実店舗では蛍光灯の下で色味をチェックしましょう。本物の抹茶は「翡翠色(ひすいいろ)」と呼ばれる美しい緑色が特徴です。

2. 粒子の細かさと質感

本物の抹茶は石臼で挽かれているため、粒子が非常に細かく、指で触ると絹のような滑らかさがあります。一方、偽物は機械で粉砕されることが多く、粒子が粗く、ざらつきを感じます。

私の経験では、本物の抹茶は指先でこすると「キュッキュッ」という音がしますが、偽物は音がしないか、異なる音がします。

3. 香りの深さと持続性

項目 本物の抹茶 偽物の特徴
香りの強さ 上品で深い香り 薄い、または人工的な香り
持続性 長時間香りが続く すぐに香りが消える
特徴 海苔のような青臭さ 草っぽい匂いや無臭

4. 水に溶けた時の泡立ちと色

本物の抹茶は茶筅で点てた時に美しい泡が立ち、鮮やかな緑色の茶液になります。私が購入した偽物は、いくら茶筅で混ぜても泡立ちが悪く、色も濁った緑色でした。

抹茶偽物は溶けにくく、底に粉が沈殿しやすいという特徴があります。本物は完全に溶けて均一な液体になります。

5. 価格と産地表示の確認

極端に安価な商品は要注意です。本物の抹茶は手間暇かけて作られるため、一定の価格帯になります。また、産地や製造者が明記されていない商品は避けましょう。

私の失敗体験から学んだのは、「国産抹茶」と書かれていても、実際は海外産の緑茶粉末を国内で加工しただけの商品も存在することです。信頼できる茶園や製造元の表示があるかを必ず確認してください。

これらのチェックポイントを活用すれば、限られた時間でも確実に本物の抹茶を選ぶことができ、茶道学習や抹茶スキル向上への第一歩となります。

購入前に必ず確認すべき商品表示の読み方

商品表示を正しく読み解くことは、抹茶偽物を見分ける最も確実な方法です。私が以前、通販で「高級抹茶」と謳われた商品を購入した際、商品表示をよく確認せずに注文してしまい、届いた商品が着色料で緑色にした偽物だったという痛い経験があります。この失敗から学んだ、商品表示の読み方のポイントをお伝えします。

原材料名の確認が最重要

本物の抹茶であれば、原材料名には「抹茶」または「てん茶」のみが記載されています。私が失敗した商品には「緑茶粉末、デキストリン、着色料(クチナシ)、香料」と記載されており、これは明らかに抹茶偽物でした。

特に注意すべき表示は以下の通りです:

避けるべき表示 理由
「緑茶粉末」 煎茶を粉末にしただけの別物
「着色料」の記載 人工的に緑色を濃くしている
「香料」の記載 本来の抹茶の香りではない
「デキストリン」 増量剤として使用されている

製造方法と産地表示の読み方

本物の抹茶には「石臼挽き」という製法が明記されていることが多いです。機械粉砕された緑茶粉末との大きな違いで、石臼挽きでなければ抹茶本来の風味は得られません。

また、産地表示も重要な判断材料です。「国産」「京都府産」「愛知県産」など、具体的な産地が記載されているものを選びましょう。私の経験では、産地が曖昧な商品ほど品質に問題があることが多いです。

価格と内容量から見る妥当性

商品表示で見落としがちなのが、内容量と価格のバランスです。本物の抹茶は手間のかかる製法のため、100gあたり2,000円以下の商品は疑ってかかるべきです。私が購入した偽物は、30gで500円という異常に安い価格設定でした。

賞味期限の表示も確認ポイントです。本物の抹茶は開封前でも1年程度の賞味期限が一般的ですが、添加物が多い偽物ほど長期保存が可能な設定になっていることがあります。

忙しい現役世代の方でも、購入前にこれらの表示を30秒程度で確認する習慣をつけることで、抹茶偽物を避けることができます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次