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茶道インストラクターが50回の試作で完成させた本格抹茶ティラミスレシピ

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抹茶ティラミスとの出会い~イタリアンと和の融合への挑戦

私が抹茶ティラミスと初めて出会ったのは、3年前のイタリア料理店でのことでした。茶道インストラクターとして活動していた私は、当時から「抹茶をもっと身近に感じてもらいたい」という想いを抱いていましたが、その一口が私の抹茶に対する考え方を大きく変えることになったのです。

そのティラミスは、確かに抹茶の風味はするものの、どこか物足りなさを感じました。マスカルポーネの濃厚さに抹茶の繊細な味わいが負けてしまい、「これは抹茶の魅力を十分に引き出せていない」と感じたのが正直な感想でした。

イタリアンと和の融合という新たな挑戦

その体験をきっかけに、私は「本当に美味しい抹茶ティラミス」を作ることに挑戦し始めました。茶道の世界では「守破離」という言葉がありますが、まさに伝統的な抹茶の知識を基盤としながら、新しい表現方法を模索する過程でした。

最初の試作では、単純に抹茶パウダーを多く入れすぎて苦味が強くなったり、逆に控えめにしすぎて抹茶の存在感が薄れたりと、バランスを取るのに苦労しました。特に働きながら抹茶を学ぶ社会人の方々からは「家でも手軽に抹茶を楽しめる方法を教えてほしい」という声を多くいただいており、この抹茶ティラミスが一つの答えになるのではないかと考えたのです。

レシピ開発で重視した3つのポイント

試行錯誤を重ねる中で、私が重視したのは以下の3つの要素でした:

抹茶の品質と使い分け:濃茶用の高級抹茶と薄茶用の抹茶を使い分けることで、味に深みと層を作る
温度管理:抹茶の風味を最大限に引き出すための温度調整
視覚的な美しさ:茶道で大切にされる「見た目の美しさ」をデザートでも表現

約50回の試作を経て、ようやく「これなら抹茶の魅力を十分に伝えられる」と納得できるレシピが完成しました。忙しい現代人でも週末の2時間程度で作れる手軽さと、本格的な抹茶の味わいを両立させたこのレシピは、私の茶道教室の生徒さんたちからも大変好評をいただいています。

抹茶ティラミス開発の背景と私の想い

抹茶ティラミスとの出会いは、3年前のある秋の日でした。茶道教室の生徒さんから「先生、抹茶を使った洋菓子を作ってみたいのですが、何かおすすめはありますか?」という質問を受けたのがきっかけです。当時の私は伝統的な茶道に重きを置いており、正直なところ「抹茶は和菓子と合わせるもの」という固定観念がありました。

しかし、その生徒さんの熱心な眼差しを見て、私自身も新しい挑戦をしてみようと思い立ちました。まず選んだのがティラミスでした。理由は単純で、私自身がイタリア料理好きだったからです。商社時代の出張でミラノを訪れた際に食べた本格的なティラミスの味が忘れられず、「あの滑らかな口当たりと抹茶の風味が合わさったら、どんな味になるだろう」という好奇心が湧いてきたのです。

試作を重ねた6ヶ月間の記録

最初の試作は完全な失敗でした。単純に抹茶パウダーをマスカルポーネチーズに混ぜただけでは、抹茶の苦味が際立ちすぎて、ティラミス本来の甘さとのバランスが取れませんでした。生徒さんに試食してもらったところ、「うーん、抹茶の味が強すぎて、ティラミスの良さが消えてしまっていますね」という率直な感想をいただきました。

そこから本格的な研究が始まりました。週末ごとに異なる配合で試作を重ね、毎回詳細な記録を取りました。抹茶の種類、分量、混ぜ方、冷蔵時間など、あらゆる要素を変えて実験を続けました。特に重要だったのは、抹茶の選び方です。濃茶用の高級抹茶では風味が強すぎ、薄茶用の軽やかな抹茶では物足りない。最終的に、中程度の渋みを持つ抹茶を選ぶことで、理想的なバランスを見つけることができました。

イタリアンと和の融合への想い

この抹茶ティラミス開発を通じて、私は「文化の融合」の素晴らしさを実感しました。茶道の世界では「和敬清寂」という四つの心得がありますが、これは決して日本文化だけに閉じこもることを意味するものではありません。むしろ、異なる文化を敬い、清らかな心で受け入れることで、新しい価値を生み出すことができるのです。

現在、私の茶道教室では月に一度「抹茶スイーツの日」を設けており、生徒さんたちと一緒に様々な創作菓子を作っています。抹茶ティラミスはその中でも特に人気が高く、「家族にも作ってあげたい」という声を多くいただいています。忙しい現代人にとって、短時間で本格的な抹茶スイーツが作れることは、抹茶文化を身近に感じる大切な入り口になっているのです。

失敗から学んだ抹茶とマスカルポーネの黄金比率

抹茶ティラミス作りで最も重要なのは、抹茶とマスカルポーネの配合比率です。私は約2年間、この黄金比率を見つけるために何度も失敗を重ねました。最初の頃は市販のレシピを参考にしていましたが、どうしても満足のいく味に仕上がらず、独自の研究を始めることにしたのです。

初期の失敗パターンと改善への道のり

最初の失敗は、抹茶の苦味が強すぎて全体のバランスが崩れることでした。一般的なレシピでは抹茶パウダー大さじ1に対してマスカルポーネ200gという比率が多いのですが、これだと抹茶の風味が薄くなってしまいます。そこで抹茶を大さじ2に増やしたところ、今度は苦味が前面に出すぎて、ティラミスの滑らかな甘さが台無しになってしまいました。

特に印象的だったのは、友人に試食してもらった際の「抹茶が強すぎて、ティラミスというよりも抹茶ケーキみたい」という率直な感想でした。この言葉がきっかけで、私は抹茶の種類そのものを見直すことにしました。

茶農家での学びが生んだ解決策

転機となったのは、静岡の茶農家を訪れた際に教えていただいた「抹茶の甘味を引き出す方法」でした。単純に抹茶の量を調整するのではなく、抹茶の品質と挽き方が味わいに大きく影響することを学んだのです。

茶農家の方から「スイーツ用には、やや甘味のある中級品の抹茶を使い、必ず使用直前に茶こしで一度ふるうこと」というアドバイスをいただきました。この方法により、抹茶の粉っぽさが軽減され、マスカルポーネとの一体感が格段に向上しました。

現在の黄金比率とその根拠

現在私が推奨している比率は以下の通りです:

材料 分量 ポイント
抹茶パウダー(中級品) 大さじ1.5 使用直前に茶こしでふるう
マスカルポーネ 200g 室温に戻してから使用
生クリーム 100ml 6分立てに泡立てる
砂糖 30g 抹茶の苦味を考慮して調整

この比率にたどり着くまでに、合計15回の試作を重ねました。毎回、抹茶の風味の強さを1~10のスケールで評価し、家族や茶道教室の生徒さんに試食してもらいながら改良を続けました。最終的に、抹茶の風味が7、甘さが6、全体のバランスが8という評価を安定して得られるようになったのが、この黄金比率です。

忙しい現役世代の方でも、この比率を覚えておけば、失敗することなく本格的な抹茶ティラミスを作ることができます。

材料選びのこだわり~抹茶の種類とチーズの相性

抹茶ティラミス作りで最も重要なのは、実は材料選びです。私が3年間で50回以上試作を重ねた中で気づいたのは、抹茶の品質とチーズの相性が仕上がりを左右するということでした。

抹茶選びの失敗から学んだ品質の重要性

初めて抹茶ティラミスを作った時、コストを抑えようと製菓用の安価な抹茶を使用したところ、苦味だけが際立ち、チーズの風味と調和しませんでした。その後、静岡の茶農家で学んだ知識を活かし、石臼挽きの薄茶用抹茶を使用することで劇的に改善されました。

薄茶用抹茶は濃茶用に比べて適度な苦味と上品な甘みのバランスが取れており、マスカルポーネの濃厚さと絶妙にマッチします。価格は40g入りで3,000円程度と高めですが、ティラミス8人分で使用する抹茶は約15gなので、実質的なコストは1人分140円程度です。

マスカルポーネと抹茶の黄金比率

チーズ選びでは、必ずマスカルポーネを使用することをお勧めします。私が試行錯誤した結果、以下の組み合わせが最も美味しく仕上がりました:

材料 分量(8人分) 選び方のポイント
マスカルポーネ 500g 常温に戻してから使用
抹茶(薄茶用) 15g 石臼挽き、製造から3ヶ月以内
生クリーム 200ml 乳脂肪分35%以上

特に重要なのは抹茶とマスカルポーネの比率です。マスカルポーネ100gに対して抹茶3gが私の経験上最適でした。この比率なら、抹茶の風味がしっかりと感じられながら、チーズの滑らかさも損なわれません。

季節による抹茶の使い分け

さらに上級者向けのテクニックとして、季節に応じた抹茶の使い分けもお勧めします。春摘みの一番茶で作った抹茶は香りが高く、秋冬のティラミスに深みを与えます。一方、夏場は少し苦味の強い抹茶を選ぶことで、さっぱりとした仕上がりになります。

材料選びに投資することで、市販品では味わえない本格的な抹茶ティラミスが完成します。次のセクションでは、これらの厳選材料を使った具体的な作り方をご紹介します。

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