山代温泉に行くなら、温泉に入るだけじゃもったいない。そう気づいたのは、友人から「山代温泉って温泉以外に何かある?」と聞かれて、調べ始めたのがきっかけです。
正直、最初は「温泉地だし、お湯に浸かるくらいじゃないの?」くらいに思っていました。ところが調べれば調べるほど、九谷焼の絵付け体験、明治時代の湯浴みを再現した体験型温泉、芸術家・北大路魯山人が若き日を過ごした記念館、無料で入れる足湯スポット……と、体験系のコンテンツが想像以上に充実していることがわかって、個人的にはちょっと驚きました。
山代温泉は約1300年の歴史を誇り、奈良時代の高僧・行基が開湯したと伝わる石川県加賀市の温泉地です。江戸時代には加賀藩の公式浴場として栄え、近代には北大路魯山人や与謝野晶子など多くの文化人に愛されました。そうした歴史や文化が、今も体験として息づいているのが山代温泉の大きな魅力だと思います。
加えて、2024年の北陸新幹線延伸で金沢〜敦賀間が開業し、関西・中京方面からのアクセスが以前より格段に良くなっています。「温泉に行きたいけど、遠いかな」と感じていた方も、山代温泉は今ちょうど行きやすいタイミングになっているんですよね。
この記事では、山代温泉で実際に体験できるスポットを厳選して、料金・所要時間・予約の要否まで含めてまとめました。旅行前に「何ができるか」をザッと把握したい方に、特に読んでほしい内容です。旅の計画に役立てていただければ嬉しいです。
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A[山代温泉に到着] --> B[足湯で温泉街気分を満喫\n無料]
B --> C[古総湯で明治の湯浴み体験\n大人700円]
C --> D[魯山人寓居跡 いろは草庵\n大人560円・高校生以下無料]
D --> E[九谷焼 絵付け・陶芸体験\n2,000円〜]
E --> F[湯の曲輪の食べ歩き・ショッピング]
F --> G[宿でゆっくり温泉&夕食]
G --> H[夜の温泉街ライトアップ散策]
古総湯で体験する「明治時代の湯浴み」
山代温泉に来たなら、まず真っ先に体験してほしいのが「古総湯(こそうゆ)」です。
古総湯は、明治時代の総湯(共同浴場)を忠実に復元した建物で、コンセプトは「体験型温泉博物館」。外観はこけら葺きの屋根と二階の格子窓が印象的で、温泉街の中心にどっしりと立っています。内部に入ると、湯船に鮮やかな光を落とすステンドグラス、九谷焼のタイル、拭き漆の壁と、明治期の最先端デザインが目に飛び込んできます。
ここで体験できるのは、明治時代そのままの入浴スタイルです。現代の銭湯や温泉施設にあるようなカラン(蛇口)やシャワーはなく、かけ湯をして湯船に浸かるのがルール。最初は「え、そういうことか」と戸惑いますが、慣れるとこの潔さがむしろ心地よかったりします。余計なものをそぎ落とした、湯と向き合う時間です。
温泉の効能も申し分なく、山代温泉のお湯は疲労回復・神経痛・筋肉痛などに効果があるとされています。歴史の重みを感じながら、良質な温泉に浸かれる機会はなかなかありません。
気になる料金ですが、2026年4月1日から改定があり、大人700円になりました。となりの総湯との共通入浴券(大人1,000円)を使えば2か所ハシゴできてお得感があります。時間に余裕があれば、共通券がおすすめです。総湯は現代的な設備が整ったシャワーありの温泉なので、古総湯とセットで入り比べると「温泉の進化」が実感できておもしろいですよ。
古総湯は湯洗い場がないため、体を洗ってから入ることを前提にした施設ではありません。「温泉の雰囲気と歴史を体験する場所」と割り切って楽しむのがベストです。石けんやシャンプーの持ち込みは不可となっています。
古総湯の周辺は「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれる温泉街の中心エリアで、歴史ある街並みが広がっています。夜はライトアップされて昼とはまた違う幻想的な雰囲気になるため、泊まりで来ることを強くおすすめします。
泊まりで来るなら、温泉街のどまんなかにある山代温泉 ゆのくに天祥が徒歩圏内で便利です。多彩な館内施設が充実しているので、翌朝のんびりしたい方にもぴったりです。
魯山人寓居跡 いろは草庵で芸術家の世界に触れる
「北大路魯山人」という名前を聞いたことはありますか?書道・篆刻・陶芸・絵画・料理とあらゆる分野に才能を発揮した、20世紀を代表する芸術家です。美食家としても知られ、銀座に料亭「美食倶楽部」を開いた人物でもあります。そんな魯山人が若き日を過ごした場所が、山代温泉にあります。
「魯山人寓居跡 いろは草庵(ろさんじんぐうきょあと いろはそうあん)」は、魯山人の才能を見込んだ旅館「吉野屋」の当主が別荘を提供し、住居兼工房として使われた場所です。魯山人はここで書道の師匠として滞在しながら、陶芸の世界に開眼していったと言われています。
現在は記念館として整備されており、当時の作品や資料が展示されています。庭を望む静かなロビーで、四季折々の風景と一緒に芸術家の世界を感じられます。展示内容は書・陶芸作品が中心で、「こんな多才な人物が山代温泉にいたのか」という驚きがあります。
料金が大人560円と良心的なのに、高校生以下は無料というのがちょっと嬉しいポイント。75歳以上の方も280円と割引になっています。旅行の合間に立ち寄りやすい価格設定で、所要時間は30〜60分ほど見ておけば十分です。
魯山人寓居跡 いろは草庵の基本情報(2026年5月時点)
営業時間: 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日: 毎週水曜日
料金: 大人560円 / 高校生以下無料 / 75歳以上280円
最新情報は公式サイトでご確認ください。
日本の芸術・工芸に興味がある方には、ここはとくに外せないスポットだと思います。山代温泉と魯山人の縁を知ったうえで街を歩くと、九谷焼の工芸品が並ぶ景色もまた違って見えてきます。「温泉に来ただけ」ではなく、「文化の旅をした」という満足感が得られる体験です。
魯山人は美食と器の関係を深く考えた人物として知られています。山代温泉の旅館では、地元の食材を使った加賀料理が楽しめるところも多く、「いいお湯、いい食、いい器」という魯山人が追い求めたものを現代でも体感できる場所として、山代温泉を捉えると旅がより深くなります。
いろは草庵の近くに宿を取るなら、山代温泉 瑠璃光がアクセスしやすくておすすめ。広い大浴場と5か所の貸切露天風呂を備え、ゆったりとした時間が過ごせます。
九谷焼の絵付け・陶芸体験でオリジナル作品を作る
山代温泉エリアは、日本を代表する陶磁器「九谷焼(くたにやき)」の産地のひとつです。鮮やかな色彩と大胆な絵付けが特徴の九谷焼は、江戸時代から続く伝統工芸で、石川県を訪れたなら一度は触れてほしいものです。
山代温泉周辺には九谷焼の体験ができる施設が複数あります。なかでも「シルクロ陶芸体験工房」は山代温泉観光協会の公式にも掲載されているスポット。九谷焼の絵付けとろくろの両方が体験できます。絵付け体験は2,000円〜・所要約1時間30分、ろくろ体験は1,500円〜・所要約2時間が目安です。
絵付け体験の流れは、用意された素焼きの器に専用の絵の具で自由に絵柄を描くスタイル。「絵が苦手だから…」という方でも、ドット柄や幾何学模様を描くだけで立派な九谷焼に仕上がります。スタッフさんがデザインのアドバイスをしてくれるところが多いので、初めての方でも安心です。
完成した作品は後日、本焼きされてから郵送で届きます。旅行中に持ち歩く必要がないのも助かりますし、帰宅後に届くまでのワクワク感も旅の思い出になります。「九谷焼体験ギャラリーCoCo」でも絵付け体験が楽しめます。こちらも観光協会の公式に掲載されており、山代温泉の街歩きと組み合わせて立ち寄れる立地です。
気になって口コミを50件ほど読みました。ほぼ全員が「思ったより難しかったけど楽しかった」「世界にひとつの器が作れて感動」「旅行のお土産に最高」と書いていて、これは本物の満足度だと感じました。九谷焼の絵付け体験は、山代温泉に来たなら外せない体験のひとつです。
陶芸体験は予約が必要な場合が多いです。特にGW・お盆・年末年始など繁忙期は早めの予約がおすすめ。旅行の計画が決まったら各施設の公式サイトまたは電話で事前確認をしてみてください。
体験でたっぷり楽しんだあとは、良質なお湯にゆっくり浸かって疲れを癒したいですよね。加賀山代温泉 みどりの宿 萬松閣は源泉かけ流し・加水なしの贅沢なお湯が自慢の宿です。
足湯でのんびり温泉街散策
「足湯なんて地味じゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、山代温泉の足湯は侮れません。
総湯のすぐそばに設けられた足湯スポットには、岩の上に立つ八咫烏(やたがらす)の像が鎮座しています。八咫烏は日本神話に登場する神の使いで、「道案内の神鳥」として知られています。温泉街の散策スタート地点として、この足湯から旅を始めるのがなんとなく縁起良い気がして好きなんですよね。
無料で利用できるのが最大のポイント。靴を脱いでちょっと足を浸すだけで「温泉地に来た」という実感がぐっと高まります。小休止にも、旅のスタートにも、散策途中の疲れを癒すのにも使えるのが足湯の良いところです。荷物になるものも何もなく、思い立ったときに気軽に立ち寄れます。
足湯を楽しみながら眺められるのが「湯の曲輪(ゆのがわ)」と呼ばれる温泉街の中心エリアです。古総湯を取り囲むように、歴史ある建物や店舗が軒を連ねていて、ぐるりと歩くと温泉地ならではの風情を感じられます。石畳の通りに面した古い商家の建物が続き、写真を撮りながら歩くだけでも楽しい場所です。
移動しながら「足湯→古総湯→魯山人寓居跡→九谷焼ショップ」と回れる動線が整っており、半日あれば山代温泉の体験スポットをひと巡りできます。歩いてすぐの距離に見どころが集まっているコンパクトさも、山代温泉の大きな魅力のひとつです。大きな荷物を宿に預けて身軽になってから散策するのが、個人的にはおすすめのスタイルです。
夜になると温泉街がライトアップされて、昼とはまた違う雰囲気になります。特に古総湯のライトアップは幻想的で、石畳の街並みと相まって「ここに来てよかった」と思わせてくれます。夕食後に浴衣姿で散歩しながら、のんびり足湯に浸かる……という過ごし方は、泊まりの旅ならではの贅沢です。夜の景色を楽しむためにも、日帰りよりは一泊旅行を強くおすすめします。
山代温泉のすべての体験を思い切り楽しむなら、楽天トラベルで宿を比較・予約するのが便利です。
湯の曲輪の食べ歩き・ショッピング体験
温泉街を歩きながら楽しめるのが、湯の曲輪エリアの食べ歩きと九谷焼ショッピングです。観光スポットを回るだけでなく、ぶらぶら歩きながら気になるお店に立ち寄る「温泉街散策」そのものが山代温泉の体験と言えます。
食べ歩きの定番は温泉まんじゅうです。出来立てのほかほかを食べながら歩く、温泉地の王道の楽しみ方です。また、加賀エリアならではのお菓子や地酒を扱うショップも点在しており、試飲・試食しながら気に入ったものを選べます。加賀の地酒は全国的にも評価が高く、蔵元こだわりの辛口・甘口を飲み比べる楽しみがあります。
九谷焼ショップも湯の曲輪周辺に複数あります。体験工房で自分が作る楽しさもありますが、完成された作品を選ぶ楽しさも格別です。絵柄や窯元によって大きく雰囲気が異なるため、お気に入りの作家や窯元を見つける「器探し」が旅の楽しみになります。小皿や箸置きなど手頃なサイズのものも多く、旅のお土産にもぴったりです。
石川県加賀市エリアには、加賀の伝統工芸「加賀友禅」や「加賀まり」のグッズも手に入ります。「どうせ買うならここでしか手に入らないものを」という派の方には、地元工芸品のショッピングは外せません。日常使いできるポーチやハンカチなど、現代的にアレンジされた加賀友禅グッズも増えてきており、若い世代にも手に取りやすいアイテムが揃っています。
温泉街の散策は、時間を決めずにゆっくり歩くのが一番楽しめます。急いで回るより、気になるお店にふらりと立ち寄り、店主さんと少し話しながら選ぶ。そういうゆったりしたペースが、山代温泉の街の雰囲気に合っている気がします。
湯の曲輪エリアの各店舗は、お昼前後から夕方にかけての営業が多いです。夜は閉まっているお店も多いため、お買い物・食べ歩きは明るいうちに回るのがベターです。最新の営業時間は各店舗の公式情報でご確認ください。
ショッピングや食べ歩きで散策を楽しんだあとは、温泉でゆっくり疲れを流したいですよね。加賀山代温泉 みどりの宿 萬松閣は源泉かけ流しのお湯で、旅の疲れをしっかりリセットできます。
山代温泉で泊まりたいおすすめ宿3選
体験スポットを1日でめいっぱい回ったあとは、温泉宿でゆっくり疲れを癒したいですよね。山代温泉には個性豊かな宿が揃っています。口コミをかなり読み込んで、特におすすめだと感じた3軒を紹介します。
山代温泉 瑠璃光(るりこう)
広い大浴場と5か所の貸切露天風呂が自慢の老舗宿です。貸切露天は予約制で、カップルや夫婦で来た方に特に人気が高いです。口コミを読んでいると「貸切風呂が最高だった」「スタッフが丁寧で気持ちよく過ごせた」「料理もボリューム満点で大満足」という声が多く、総合的な満足度の高さが伝わってきます。温泉街の中心エリアからも徒歩圏内なので、古総湯や魯山人寓居跡との組み合わせにも最適です。
加賀山代温泉 みどりの宿 萬松閣(ばんしょうかく)
源泉かけ流し・加水なし・加温なしという、温泉好きにはたまらない条件が揃った宿です。「お湯の質にこだわりたい」という方にイチ押しで、純粋な源泉をそのまま体で感じられます。落ち着いた和の雰囲気で、日常から離れた静かな時間を過ごしたい方に向いています。温泉の薬効をしっかり味わいたい方、ゆっくりした旅が好きな方におすすめです。
山代温泉 ゆのくに天祥(てんしょう)
大型リゾートホテルならではの充実した館内施設が魅力です。アクティビティも宿の中で楽しめるので、天気が悪い日でも退屈しません。家族連れや複数人のグループ旅行にも対応しており、人数が多くても安心して選べる宿です。館内コンテンツが充実しているので「宿でも楽しみたい」という方に特にマッチします。
まとめ|山代温泉は「体験の宝庫」だった
調べれば調べるほど、山代温泉の体験の豊かさに驚かされました。今回紹介した体験をざっとおさらいすると、明治時代の湯浴みを追体験できる古総湯、芸術家の息吹を感じる魯山人寓居跡いろは草庵、九谷焼の絵付け・陶芸体験、無料の足湯と湯の曲輪の街並み散策、食べ歩きと工芸品ショッピング、そして3つの個性豊かな宿。どれも山代温泉ならではの体験です。
正直、「温泉だけの旅」にするのはもったいないです。体験を組み合わせることで、山代温泉の旅はぐっと豊かになると思います。
友人には「絶対に一泊以上で行った方がいいよ」と伝えました。日帰りでも体験はできますが、夜の温泉街のライトアップや、翌朝の源泉かけ流し朝風呂、ゆっくりした食事と温泉の時間は、泊まりでしか味わえない格別な体験です。1泊2日でも、旅の密度がまったく違います。
山代温泉が「温泉だけの場所」ではなく「体験の宝庫」であることが、少しでも伝わったなら嬉しいです。旅の計画を立てながら、楽天トラベルで山代温泉の宿を比べてみてください。どんな宿を選ぶかで、旅の色も変わりますよ。
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